民主主義国家に憲法が必要な理由

「憲法は国家権力を縛るためのものだ、人々の自由を奪うためのものではない。」と頭で知っているつもりの人でさえ、いつの間にか論理をひっくり返して、権力を縛るための憲法を人々を縛るための憲法にすり替えてしまってはいないだろうか?

今回は、民主主義国家に憲法が必要な理由について考えてみよう

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天賦人権論の否定、人権を「国家のおめぐみ」にしてしまう与野党

『安倍自民党が天賦人権論を否定して基本的人権を「国家のおめぐみ」に変えようとしている』という話がある。それは事実だと思う。

ところで、天賦人権論が採用できるのは、人権の定義が消極的自由の範囲に限定されている場合だけではなかろうか? さもなくば、国家による他者への強制力の行使なしでは成り立たない。つまり、「国家のおめぐみ」とならざるをえない。

自衛隊の肯定や日米安保の肯定が必然的に9条の解釈改憲や安保強化を導いたように、公営社会福祉の肯定は人権に関してもファシズム的な改憲を導くだろう。政府の強制力による徴税・再分配を前提として人権の概念を拡張してしまえば、天賦人権論は成り立たなくなるからだ。

教育無償化とか子育て支援とか残業規制といった要求を次々と行っている野党は、自民党とともに憲法改正の共同作業に邁進していると言うべきではなかろうか?

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