政治にほっとかれる人たち

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あれはブラックだ、これもブラックだ、といって声の大きい集団から税金ヨコセを成功させていく。

それよりもずっと低い生活水準の人が票にならないからという理由でほっとかれて、強制的な徴収と配分の外側に置かれる。誰かに自発的に救済されるささやかな希望は失われていく。悲しいことだ。

政治が支配的になった社会では、自発的な救済は難しくなる。目の前に可哀想な人がいたとしても自分の財産から助けることが難しい。目の前の人を助けるのではなく、みんなで大騒ぎするしかない。すでに政府に税金をとられてしまっているのだ。

民主主義の現実は多数決である。だから、声の大きい、票になりやすい集団から、税金ヨコセを成功させていく。

政府の保護の下で一律の給料をもらっている人たちが、それでは足りないと騒いで税金ヨコセを成功させる。

政府の保護によって新規参入から守られて商売している人たちが、過労で苦しいといって、税金ヨコセを成功させる。

政府のバックアップで行われるオリンピックのボランティアが、無償なんてけしからんといってなぜか税負担の強制を正当化しようとする。

でも税金ヨコセする前に、ちょっと待ってほしい。

私たちの視界にもっと声の小さな人たちがいるんじゃないか? 政治による分配という仕組みは、残酷だということを思い出してほしい。なんで人を助ける手段を税金だと思い込んでいるのだろう?

日本国憲法 第八十九条
公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

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