古代から明治政府へと続く日本の性産業の歴史

管理売春と人身売買の境界は曖昧で、日本では古代の奴隷制に由来する非常に長い歴史がある。

暴力によって成立した古代の奴隷制は、やがて支配者を権威化・儀式化し、信仰の対象として発達させるとともに、権威主義的な王権を成立させた。大化の改新後も、神官の権威を血縁主義によって引き継ぐことになった貴族達は姿を変えながらその構造を引き継いでいった。奴隷交易と性産業は結びつき、さらに神道と互助関係を形成した流れが起きた。結果的に、組織的売春は、古くから巫女・神社に結びついてもいた。

江戸時代末期には、討幕運動とも結びつき、明治以降も政府と非合法結社の癒着した構造を経済的背景として時代を下っていくことになる。

政府と性産業・人身売買の癒着構造を追えば、遊郭における年季雇用、殖産興業における女工の年季雇用、戦時中の従軍慰安婦への流れを見ることがもきる。

近代・現代においてもしばしば政府が干渉し、性産業や人身売買を拒絶するというよりむしろ、一部勢力に対して独占を支援し保護する政策をとった。つまり、性産業は引き続き強い政治利権となっている。

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